2004年 4月に行った、北アルプス・上高地~横尾~涸沢のトレッキング記録です。
横尾から先は、まだ1m位の雪が残っており、軽めの雪上ハイキングでした。
今年は、新宿から上高地への直行夜行バス「さわやか信州号」が、平年より一週早い運行開始だ。
第一便に乗り込むついでに出かけた。
始発便って事で、アルピコグループは気合い入ってた。夜11時にもかかわらず、関東支店長さんが、バスまで挨拶にいらっしゃった。
イベンティーな便だし、混んでるかと思ったが、客は20人くらいしか乗っていない。支店長さんも、思惑違いに戸惑ったか、眠いせいか分からないが、狼狽の表情でいっぱいであった。
夜は、座席横一列占領してのびのび寝ていけた。車内にトイレがないので、途中休憩は二度ある。談合坂SAと、長野県内のどこか。
翌朝、上高地も閑散とし、木枯らしが吹き荒れる。誰も歩いていないカッパ橋初めて見たよ。
都心は、4月に似つかわしくない、30℃にせまる猛暑だったが、さすが上高地は普通に寒い。ラクダ+フリース+ヤッケで、横尾まで歩く。ここまでは、雪はほとんど0cm。
横尾の避難小屋は、まだ施錠はされておらずwelcome状態。夏場は、堅く鍵がかけられ「部外者以外・絶対立ち入り禁止」と看板三枚くらい立てて人を拒むのと対照的だ。
小屋のストーブは、何となく、まだぬくい。灰と金属臭がまじった、田舎の暖炉の匂いがした。
横尾から先は、まだ50cm位の積雪があるが、もう夏道のペイントやテープ、看板は露出しており、ルートは簡単。地図無しで行ける。
ただ、コースのあちこちを、豪快なデブリが何箇所も横切っている。ガチガチに固まって久しいが、もっと春先にここを歩いたら、相当心臓に悪いに違いない。
天気は晴れ。雪は次第に柔らかくなって、キックステップでガンガン歩ける。
涸沢谷に入って、500mくらい進んだところでアイゼン着用。ちなみに今回は革靴(Hanwag Rocky)で行きましたが、水がしみることもなく、快適でした。
涸沢ヒュッテも、今日から営業開始であった。トレードマークの鯉のぼりもちゃんと出てる。
平年より積雪がかなり少なく、除雪に手間取らなかったため、開業が早まったらしい。
普段は、もう一週間あとでOPENのはずである。
そのせいか、ここも客はまだだれもおらず、悠々と、今シーズンの客第一号の座をゲット。テント泊で恐縮ですが…
バスの方は何も記念品出なかったが、ここではラーメン(800円)を食べていたところ、鳥ごはんがどんぶりで出された。
むさぼり食う。
客が少ないからといって宿代が安くなる訳でもないので、テン場泊まりである。
そしたら夜は、高気圧に覆われてるはずなのに嵐になった。
寝てる間に、テントが半分の大きさに縮み、ポールはグニャグニャ。なおかつ、天気予報では快晴だったはずが積雪30cmを食らい、朝、テント掘り起こすのに骨が折れた。
ポールを買い直すと1万近くするはずで、素泊まりは6000円だから、何というか、バス代ケチって歩いて家に帰ろうとしたら、腹が減って、途中でバス代より高いラーメン食っちゃった、のような話になってしまった。
水ポリも、注ぎ口だけ凍り付いてたので、噛み砕いて(氷だけね)開けた。
まあ、そのぶん景色はきれいだったから良しとしよう。
上高地の、見慣れた「バスチケット売り場兼土産物屋」が完全に取り壊され、新築工事の真っ最中だった。
仮設の、あやしげなたたずまいで細々営業を続けている。夏の多客期をこれでさばききれるか心配である。
エリンギ買って帰った